次にネットワーク型の電子マネーについてだが、インターネットに代表されるオープンなネットワークを利用して、価値をデジタルデータで送受信するのがネットワーク型の電子マネーである。利用者はあらかじめ専用のウォレットソフト(電子財布)をコンピュータに導入しておき、自分のクレジットカードや銀行口座などから使用する分の金額情報をウォレットソフトに保管しておく。つまり、普段の生活で銀行から現金を引き落として、財布にいれておく感覚である。電子商店で買い物をするときは、ウォレットソフトが商店側システムに入金を通知し、同時に自らが保管している貨幣データを減少させることにより、支払いを行なう。クレジットカードによる決済に比べて、与信管理などの運用コストなどがかからない分、決済コストが低くWebコンテンツの販売などの数百円未満の少額決済に向いている。

 しかし、アメリカではオンラインでもクレジットカードによる決済が当たり前になっていることや、ウォレットソフトを入手して導入する手間、各社の決済方式に応じて異なるウォレットソフトをいくつも用意しなければならない煩雑さなどが嫌われ、ほとんど普及していない。

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